整理HACKS!(著:小山龍介)

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HACKSシリーズもこちらで3冊目。整理整頓が苦手な自分にとって、何か良い情報はないかと手に取ってみました。勉強を始めようと思っても、机の上が散らかっているため、とりあえず片付けをして、いつのまにか掃除をして…と、勉強をするはずがいつしか掃除がメインになってしまうのが、何を隠そう自分自身です。

 

日ごろから気を付けていれば掃除などしなくてもよいはずなのですが、私たちは完ぺきな人間ではありませんので、そうもうまくはいきません。(そこが人の良いところだとも思えます。「忘却」も、自己防衛のためには必要な要素ですよね。完璧でないからこそ、私たちは今ここでこうして生きていられるのかもしれません。)

 

生活そのものをシンプルに変化させていくことで、身の回りを片付けることが今回のテーマ。一番面白く感じたのは、一週間の服を7着に厳選し、洋服掛けに曜日ごとに順番に並べておくというHACKS。最初は可笑しくて笑えたのですが、よく考えてみると自分も同じようなことを実践していました。会社の行き来に着る私服を、スーツに固定しているのです。

 

スカートとパンツ、カッターシャツの色や柄、パンプスにカバン…これらのアイテムを組み合わせるとなると、スーツそのものの在庫は少なくてもかなりのコーディネートが可能となります。今日はどんな服を着ようか、と悩む時間を作るくらいであれば、一分でも長く布団の中にいたいですよね。また、「スーツ」という一つの枠を作ることで、いかにその枠内でファッションを楽しむか、という発想力が磨かれるようにも思います。

 

スポーツでも、ルールが存在しない競技はありません。ルールがなければ、統制のしようがなくなってしまう。また、スポーツではまず「型」ともいう基本を叩き込みますね。意味のないような素振りでも、まずは基本を体に染み込ませます。そして実際に球を打ってみる。はじめはなかなか球に命中しなくとも、次第に自分の打ち方というものが誕生してきます。錦織選手の「エアーケイ」もその一つでしょう。

 

まずは型に入って例に習い、いかにその型の中で自分を出していくか。これこそが学びと成長ではないでしょうか。壮大なテーマが見え隠れする、そんな一冊です。